「英国でホメオパシーへの財政支援を廃止」
http://slashdot.jp/article.pl?sid=10/02/26/0349200
シュタイナー関係者では、当たり前の様に、ホメオパシーを使用している人も結構多いので、残念に思う人も多いだろう。私も、残念であるような、でも、いたしかたないのではないかと思う。というのも、一般的なホメオパシーには効果がないのではないかと感じていたからだ。
シュタイナーも、ハーネマン(ホメオパシーの創始者)の理論、いわゆる希釈していくことによる効果を肯定はしてはいるが、私の個人的な考えでは、現代の一般的なホメオパシーはズレているのではないかと思っていたからだ。
と言っても、以下に書くことは、受け売りなので、あまり参考にはならないかもしれないが、シュタイナー関係のレメディーの作り方と一般的なレメディーの作り方が、結構違うのだ。
一般的なものは、希釈の量が、1回に100倍(単位はC)、ポテンシーは30C~10000Cと高く、機械で上下に震動させ、下方向って当てる様なかき混ぜ方をしている。シュタイナー関係では、希釈の量が、1回に10倍(単位はD)、ポテンシーは、3D~20Dというローポテンシーで、かき混ぜるときは、基本的に人が、空に向って、渦が出来るように回転させてかき混ぜる(これは、バイオダイナミック農法のダイナミゼーションにも共通すると思う)
何より、一番おかしいのは、一般的なホメオパシーは、レメディーで全ての治療ができると思っているところである。シュタイナー医学では、ホメオパシーはあくまで一部の技術で、効果がある場合には使用するが、全ての治療でホメオパシーを使用するわけではない。
全ての治療に効果があるとしたいのは、ホメオパシーを職業にした人ならば、そう思いたいのはよく分かるが、限界があるのではないだろうかと思う(推測ではあるが、得意分野・不得意分野があると思う)
このホメオパシーに頼りきりになる状態は、他にも弊害があると思う。これも聞いた話だが、子供が転んだ、怪我した、泣いた、母親がまあ大変、だけど、子供に駆け寄るわけではなく、レメディーを探しに行く。レメディーに依存しすぎて、子供を思う気持ちが変な方向に発揮されている。小さい子供ほど、守られているという実感を感じることがなにより大事であり、放置されるのは一番してはいけないこと(たとえ、子供のためにレメディーを捜しに行ったとしても、子供にはそれは理解できない。今守られる必要がある)。レメディーという物質に頼った、物質主義(現代科学主義)になっていて、精神的には現代医療と全く変らない状態ではないか。ただ、化学的な薬か?レメディーか?の違いで、していることは同じではないか?
そう思うと、この英国の決定は、時代の流れからすれば致し方ないことではないかと思う。(効果のあるホメオパシーを作っている人にはすごく迷惑な話ではあるけど)
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- 2010/02/26(金) 19:44:04|
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前回の記事で、幼児教育では「人格のよい人のそばにいればよい結果になるし、人格の悪い人のそばにいれば、悪くなるということ。」と書いたけど、一般に言われる人格とは少しニュアンスが違うと思ったので補足して書いてみる。
一般的に「人格のよい人」といえば、だれからも尊敬されるような人を思い浮かべると思うけど、この場合、そのような人のことではない。今現在の、人格は言ってみればどうでもいい。それよりも、今の時点からどのような方向でどのように日々心がけているか?という部分が問題であり、現在位置の問題は関係ない。(数学的に言えば、現在いる場所がすごく高かろうが、マイナスであろうが関係なく、ベクトルが問題であるということだ。)
努力しているというのも違うと思われる。努力というと、無理して自分に合わないことに力を向けているような頑張る的なニュアンスがあるので、あくまで心がけているという言葉がしっくりすると思う。どこに意識を向けているかということだろう。表面的な物事に意識を向けていると頑張る的な感じになると思う。(「無理して頑張って努力」している場合は、「無理をしなければ自分は幸せにはなれない」・「いつでも幸せを感じられない」とか、「自分はいつまでたってもダメな人間」とか伝わるのではないかなあと思う。)
たとえば、シュタイナー関係では、菜食がよいとか、添加物が悪いとか食べ物にこだわる人が多いと思う。全く食べ物を気にしない家庭にお邪魔したり、おばあちゃん・おじいちゃんが、添加物だらけのお菓子をたくさん与えたりすることが多々あると思う。そんなときにどうするか?どこに意識を向けるか?
食べ物を気にしていない人に対して直接言うか言わないかということは、どちらでもよい。(他人にとやかく言っても、言わなくても、大人である以上、長い間続けてきた習慣や考えがそう簡単に変るわけがない。変えられる可能性があるのは小学生まで)
どのように思うか?こんな身体に悪いものを子供に与えるなんて信じられないと思うか、なんとか与えないようにしてほしいと願うか、子供に今後食べないように言い聞かせるとか、そんな感じで、自分以外の人が間違っている、自分は正しいというような方向に考えてしまうと、それが子供に伝わってしまいそれを将来子供が真似をする。特に小さな女の子は口が達者になるそうだから、知人宅で夕飯をご馳走になるときに「こんなの食べたら馬鹿になる」と大声で言うかもしれない。
もし、食べ物や、親である自分の精神状態で、子供に変な影響がでたとしても、小学校までであれば、まだやり直せる可能性があり、いわんや、幼児ならば、まだまだ大丈夫なので、あまり神経質になることはないと思う。神経質になると「努力」せざるを得なくなり、無理な「努力」は視野が狭くなりがちで、自分が鬱になったり、家庭崩壊まで気付かないこともあるので怖い。(シュタイナー教育は理想の教育だ!と信じ、頑張って学費を稼ぎ、シュタイナー学校に通わせているのに、一向に子供がよくならない、さらに色々な精神世界系のセッションを受けたり、また、そのお金も稼がなければと頑張ったりして、それでも子供は変らず、どうしてここまでやっているのに変らないの!と悩んで、鬱になったり、父親が悪いんだと言って家庭崩壊になるほうが、子供に大きな影響を与えるのは言うまでもない)
私も玄米菜食をしているしシュタイナー教育の理念はよいと考え、「自分は正しい」と思いがちで、息子達にどう伝わったかは定かではないのだが、自分に対して無理を押し付けることができないので(一般的には根性なし)、今のところは、子供に目立った変なことはないが、現状、自己教育が出来ているかは疑問ではある。
追伸。
親として、子供の教育しか興味がないというか、どんな犠牲を払ってでもシュタイナー学校に通わせるとかしか考えていないのも、親として問題があると個人的には思う。当然これも「見えないトンネルで伝わる」わけだから、どんな犠牲を払ってでも子供の教育を最優先という考えが、子供に伝わるということは「自分は犠牲になるのが同然」とか「自分には価値がない」とかが伝わるのではないだろうかと思う。また、子供の教育だけしか考えなかった親は、子供が親から巣立って行った後、その後どんな人生の目標を立てられるのだろうか?50歳以降になって、新しい目標なんて簡単に見つけられないのではないかと。親も一人の人間なので、たとえ子育て中だとしても、親自身の人生の使命を全うするために日々心がけることが自己教育であり、その親の後ろ姿を見て子は育つ(見えないトンネルを通して伝わる)と思うのだけれど。
- 2010/02/01(月) 00:34:26|
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